後遺障害等級認定

@後遺障害等級認定

A後遺障害等級認定の仕組み

B一括請求と被害者請求

C被害者請求のメリット

D損害保険料率算出機構の審査体制

E適正な等級認定を受けるには

F後遺障害認定にかかる時間

Gむち打ちの後遺障害等級

H上・下肢の障害

I関節の障害

J後遺障害等級表

K労働能力喪失率

L外貌醜状

M歯牙の後遺障害 

 

@後遺障害等級認定

「医学的にこれ以上よくならない」と判断されたときでなければ等級は認定されません。一般的に言われている交通事故後半年が経過したら後遺障害が申請できるというのは、あくまでも目安であって、後遺障害の申請自体は、交通事故後3ヶ月経過した時点でも可能ですが、事故後3ヶ月の申請では、後遺障害の等級の認定がされないのが原則です。

症状固定の診断を受けた場合には、医師に所定の「自動車損害賠償責任後遺障害診断書」を書いてもらいます。この後遺障害診断書を添付して自賠責保険会社に後遺障害認定の手続きを行います。自賠責保険会社は、受け取った書類を等級認定期間である損害保険料率算出機構に送ります。

※JA共済は、独自に損害調査を行っていて、損害保険料率算出機構を利用していません。
損害保険料率算出機構は提出書類の精査及び主治医への紹介、また被害者に出頭を求めたり等の調査を行います。そして、どういう障害がどの程度被害者に生じているのかを判断し、自賠法施行令第2条別表第2に記載された等級を認定します。調査結果及び認定結果を自賠責保険会社に報告します。保険会社は認定結果に基づき損害額の査定を行います。


二つ以上の後遺障害がある場合における等級の併合や等級表にない場合の認定などもあり、認定された等級が妥当かどうかの判断については専門知識が必要になってきます。
より満足のできる損害賠償が得られるか否かは、より高い等級認定がされるかによります。等級認定においては後遺障害を裏付ける他覚所見が重要で、自覚症状だけでは不認定とされる可能性が高くなります。したがって、診断書の表現及び運動機能テストなどと共にMRI、CT、X線などの画像所見などによって、客観的に立証することが必要です。

審査内容にもよりますが、等級認定にはおおむね2〜3ヶ月かかることもあります。

 

A後遺障害等級認定の仕組み
交通事故の後遺症には、多くの種類があります。程度も千差万別です。

後遺症は内容によって等級に分類し、それに見合った保険金が支払われます。

自賠責の後遺障害等級は労災の後遺障害認定基準に準拠しています。  

 

B一括請求と被害者請求

加害者の加入する任意保険会社が、自賠責保険からの支払分と一括して被害者に賠償金等の支払いをすることを、「一括払い」といいます。後に任意保険会社が自賠責保険に求償する制度です。事故の相手方が自賠責保険と対人賠償保険(任意保険)に加入している場合には、ほとんどのケースで一括払い対応となっています。一括払いの業務を行う任意保険会社を「一括社」と呼びます。
一括社が損害保険料率算出機構に事前に後遺障害認定の依頼することを「事前認定」といいます。一括社によっては、被害者に後遺障害の話を出さず、事前認定もしないまま、示談を迫る悪質な例もあります。

事前認定は、保険金を支払う側が請求するものです。

保険金を支払う側の保険会社は、支払うべき保険金を事前に知るために、自賠責保険会社を経て、予め損害保険料率算出機構の調査事務所へ診断書、後遺障害診断書等を送付(自賠責保険がJA共済の場合は、共済連が担当します)し、調査事務所が等級認定を行い、その結果は、自賠責保険会社に通知されます。

自賠責損害調査事務所は、県庁所在地にあります。 

障害等級は自動車損害賠償保障法施行令の第二条別表第一及び別表第二に定められており、申請された後遺障害がどの等級に該当するかを調査事務所が決定します。

後遺障害等級は第1級から第14級に分けられています。認定された等級によって、損害賠償額が決まってくるわけなので、適正な等級認定は非常に大切な事になります。適正な損害賠償を受けるためには、まず先に適正な後遺障害等級の認定を受ける必要があります。

適正な認定を受けるには、等級認定に関する知識もある程度必要ですが、それ以前に適正妥当な治療を受け、診断がなされている事が重要です。等級認定は、診断書、後遺障害診断書、画像フィルム、その他の資料から判断がなされます。必要な検査が行われ、適切な診断が下され、且つ診断書の記載内容が適切であれば、自然と妥当な等級認定がなされるはずなのですが、現実には様々な障害(障壁)により、被害者の後遺症に見合った等級認定がなされていないケースが溢れています。
医師による考え方の違い、患者(被害者)が医師に対して求めるものの違いなども、障害の一つです。時間的、家庭的な制約から、必要な治療を受けることが出来ない被害者の事情も、障害の一つといえるでしょう。認定機関内では公平な判断が行われていたとしても、被害者個人の解決しがたい様々な障害から、不公平な結果を多く生み出さざるを得ないのが、現在の等級認定制度の欠点といえるでしょう。

治療の打ち切り等の話の出る時期になれば、一括社から後遺障害診断書の用紙が送られてきて、それを主治医に記載してもらい、一括社に返送すれば、後遺障害認定の手続きを一括社が進めてくれて被害者は手間がかかりません。しかし、後遺障害の申請は、「被害者請求」でするべきです。

正しい等級認定がされることによって示談交渉しなくても最初の保険会社提示額の2倍から3倍になることもよくあります。

専門家に対する手数料を惜しんで、本来ならば得られたものを闇にの投げ捨てないことです。

C被害者請求のメリット

自賠責保険は、被害者救済を目的とした保険であるため、被害者から自賠責保険へ直接請求をすることを認めています(自賠法第16条)。

被害者請求の場合は後遺障害が認定されれば、等級によって定められているの自賠責の保険金を、すぐに受け取れます。お金が入れば心は少しでも安定します。その後は腰を落ち着けて相手方との交渉をすすめてゆきます。

等級認定に少しでも検討してもらえそうな資料を被害者本人で集めることが出来ます。

事前認定の場合は、等級が決まっても自賠責の保険金は支払われることはありません。一括社は、「示談をすれば保険金を全額渡せます」と言い続けて、示談を迫るだけです。目の前にぶら下げられたニンジンに目が眩みそうになります。その提示額は自賠責保険の基準で計算されたものであることを多くの人々は気がつきません。その金額で示談を成立させた一括社の担当者は、優秀な社員として評価は上がるでしょ

う。

  

D損害保険料率算出機構

損害保険料率算出機構(NLIRO=Non-Life Insurance Rating Organization of Japan)内で下記の3箇所の審査機関があります。2002年に、損害保険料率算定会と自動車保険料率算定会(自算会)が統合されて業務を開始しました。 機構は、「損保料率機構」と称されたり、英語の頭文字をとって、「NLIRO」と称されることもあります。損害保険料率算出機構の運営資金の大部分は、機構の会員である各保険会社からの出資であり、大手の保険会社はほとんどが加入しています。

●自賠責損害調査事務所

後遺障害等級認定の請求書類は、自賠責保険会社から、各地区にある自賠責損害調査事務所に送られ、損害調査が行われます。

自賠責損害調査事務所は「損害保険料率算出団体の関する法律」に基づいて設立された法人です。

調査事務所は全国54ヶ所(平成24年6月現在)にあり、各県最低1箇所は設置されています。調査事務所は、事故当事者や病院への照会等を行い、支払いの的確性、損害の額などを、公正・中立な立場で調査します。

被害者請求だと通常1ヶ月後に調査結果の通知がきます。

請求書類の内容だけでは不十分な場合には、必要に応じて下記の調査が行われます。

@事故当事者に事故状況を照会

A病院に治療状況の照会

B事故現場等での事故状況の把握

ちなみに、損害保険料率算出機構が行う治療担当医師に対する文書照会は、開示されることはありません。

調査事務所で判断が困難な事案や異議申し立て事案は、上部機関である地区本部または本部で各分野の専門家が協議・検討を重ねて審査を行います。特定事案については、じばいせきほけん(共済)審査会において審査が行われます。 

●自賠責損害調査センター地区本部
北日本、首都圏、関越、中部、近畿、中四国、九州の7つの地区本部があります。
調査事務所で判断が困難な事案や異議申し立て事案は、地区本部または本部で審査を行います。

 

●東京本部(審査会・専門部会)
地区本部で認定困難と判断された事案や「特定事案」とされるものは、東京本部で審査されます。

特定事案とは、脳外傷による高次脳機能障害に該当する可能性がある場合、非器質性精神障害(脳の器質的な変化を伴わない精神障害、「うつ病」や「PTSD]等)に該当する可能性がある場合、本部での認定に対して異議申し立てがあった場合、自賠責保険と労災保険の認定等級が違っている場合、加重障害が適応されている場合などです。
「自賠責保険(共済)審査会」は、審査の公平性、客観性、専門性を担保するために、日本弁護士連合会が推薦する弁護士、専門医、交通法学者、学識経験者等、外部の専門家が専門分野に分けて審査を行っています。

審査会で異議申し立て事案を審議するにあたっては、当初の開頭を変更するに足りる新たな資料が貼付されているかどうかがポイントになります。

専門部会は大きく分けると「有無責等の専門部会」と「後遺障害専門部会」があります。

審査に数ヶ月を要することはしばしばです。

 

E適正な等級認定を受けるには
その第一歩は、親身になってもらえる医師との出会いです。診断書の記入も簡略な医師に出会うと適正な認定が受けられなくなってしまいます。歯がゆい思いを私は何度もしました。

認定された等級が妥当なのかどうかを判断すること。認定されるためにはどのような検査が必要で、どの様な診断書が必要なのか判断することが大きなポイントになります。これらはかなり専門的なことですので、専門家に相談したほうがより良い結果が得られることと信じます。

 

F後遺障害認定にかかる時間

後遺障害の等級認定にかかる期間は、自賠責保険に提出されてから1ヶ月〜、というのが通常です。(障害の程度、内容によって変わります。)
一般的に加害者側の任意保険会社を通して申請を行うと2ヶ月以上かかることが多いです。
さらに、加害者側の任意保険会社を通して後遺障害認定の申請をすることは上位の等級を得ることには不利とされます。
理由は、加害者側の任意保険会社は後遺障害の等級が上がると、支払金額も増えますので、それを防ぐ為に、後遺障害等級を極力下げる努力をします。
具体的には、主治医から出された後遺障害診断書に対して、保険会社お抱えの医師に診断書を渡し、後遺障害非該当や等級を下げるために、重箱の隅をつついたような意見書を書かせます。
その意見書の内容と、診断書を見て後遺障害認定が行われますので、等級が下がる傾向があるわけです。
したがって、任意保険会社を通して認定の申請をするのではなく、直接、被害者請求で申請するほうが有利になります。

 

Gむち打ちの後遺障害等級

14級9号(局部に神経症状を残すもの)
 ・目立った他覚的所見が認められないが、神経系統の障害が医学的に推定されるもの。
 ・外傷性の画像所見は得られないが、自覚症状を説明する神経学的所見が認められるもの。
12級13号(局部に頑固な神経症状を残すもの)
 ・他覚的検査により神経系統の障害が証明されるもの
 ・自覚症状に一致する外傷性の画像所見と神経学的所見の両方が認められるもの

 

H上・下肢の障害

■上肢の障害

障害の部位 等級 障害の程度
欠損障害 1級3号 両上肢をひじ関節以上で失ったもの
2級3号 両上肢を手関節以上で失ったもの
4級4号 1上肢をひじ関節以上で失ったもの
5級4号 1上肢を手関節以上で失ったもの
機能障害 1級4号 両上肢の用を全廃したもの
5級6号 1上肢の用を全廃したもの
6級6号 1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
8級6号 1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
10級10号 1上肢の3大関節中の2関節の機能に著しい障害を残すもの
12級6号 1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
変形障害 7級9号 1上肢に儀関節を残し、著しい運動障害を残すもの
8級8号 1上肢に儀関節を残すもの

 

■下肢の障害

障害の部位 等級 障害の程度
欠損障害 1級5号 両下肢を膝関節以上で失ったもの
2級4号 両下肢を足関節以上で失ったもの
4級5号 1下肢を膝関節以上で失ったもの
4級7号 両足をリスフラン関節以上で失ったもの
5級5号 1下肢を足関節以上で失ったもの
7級8号 1足をリスフラン関節以上で失ったもの
機能障害 1級6号 両下肢の用を全廃したもの
5級7号 1下肢の用を廃したもの
6級7号 1下肢の3大関節中の用を廃したもの
8級7号 1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
10級11号 1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
12級7号 1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
変形障害 7級10号 1下肢に儀関節を残し、著しい運動障害を残すもの
8級9号 1下肢に儀関節を残すもの
短縮障害 8級5号 1下肢を5センチメートル以上短縮したもの
10級8号 1下肢を3センチメートル以上短縮したもの
13級8号 1下肢を1センチメートル以上短縮したもの

※下肢の三大関節とは、股関節、膝関節、足関節のことです。 

 

I関節の障害

関節の障害は、欠損傷害、機能障害、変形障害に分類されます。

欠損障害は、どこを切断したかによって等級が決まります。

機能障害は、他動による可動域を関節角度計を用いて測定し、その数値を健側(傷害のないほう)と比較することにより、等級が決められられるのが基本です。健側に障害がある場合は、参考稼動域角度と比較します。(関節の部位ごとに、主要運動と参考運動が示されています。

健側と比較して、稼動域が1/2以下に制限されているものが「機能の著しい障害」、3/4以下に制限されているものが「機能の障害」です。

骨折等で手術行い、骨が完治した後は、リハビリを行います。その後に、関節の曲がり具合が定まってきます。

■関節の強直

骨折をしてリハビリをせずにそのままにしていた場合、関節が強直することがあります。骨折の傷害を負うと、関節拘縮や関節強直の運動障害を後遺障害を残すことがあります。

関節拘縮とは、関節の可動域制限の主な原因が関節包外の軟部組織にある場合です。骨折と共に生じた軟部組織の損傷や長時間のギプス固定にために、関節包等の癒着や短縮が生じたために起こる運動障害です。

Volkmann拘縮(ふぉるくまんこうしゅく)とは、骨折などによるギプス固定などで血管が圧迫され、血流不全を起こし、筋肉や神経が壊死してしまい、指や腕などが拘縮したり、間接が変形したりすることです。壊死した筋肉は固まったままで、二度と元の筋肉に戻ることはなく、治療法も現在のところはないそうです。あくまでも発生予防を心がけるしかありません。

関節の強直とは、完全強直か、これに近い状態のものを言います。「これに近い状態」とは、関節可動域が、健側の可動域の10%以下に制限されているものです。

肩関節、股関節など、主要運動が複数ある場合は、主要運動のいずれか一方の可動域が健側の1/2以下もしくは3/4以下に制限されている場合は、関節の著しい傷害もしくは機能障害と認定されます。

 

治療が終了して、担当医師に後遺障害診断書の記載をお願いすると、気の重い顔をされることがあります。症状固定になることで、担当意図しての使命は達成しているのです。後遺障害診断書を前にして、「元の体に戻らなかった」と書くことは、治すことを使命とする医師としては辛いことなのです。

私は業務に携わっていて、毎回のようにそのことを感じています。被害者と私は、可能な限り、後遺障害等級認定の取れそうな後遺障害診断書を希求し、一方、医師は、「自分の勤めは終った、医師としての力が足らない、とばかりの記載を、なぜそんなに要求するのだ」と。このあたりの医師の心理状態・プライドを、うまく(?)捉えることの出来る損保担当者がいないとも限りません。

医師の気持ちも理解し、信頼関係を継続することが大切です。一生に一度あるかないかの交通事故に遭ってしまった以上、この試練を受け止めるしかないのです。私がサポートします。

ちなみに、後遺障害診断書は、主治医以外の医師に書いてもらっても、制度上の問題はありませんが、セカンドオピニオンの医師が後遺障害診断書の記載を断ることがありますので、そのようなケースの場合は、事前にご相談下さい。

  

J後遺障害等級表

自動車損害賠償保障法施行令では、別表第1と別表第2で等級や保険金額(限度額)が規定されています。

別表第1

等級 介護を要する後遺障害

保険金額

(労働能力喪失率)

第1級

1.神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの

2.胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの

4000万円

(100%)

第2級

1.神経系統の機能又は神経に著しい障害を残し、随時介護を要するもの

2.胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの

3000万円

(100%)

備考 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって、各等級の後遺障害に相当するものは、当該等級の後遺症が意図する。  

 

別表第2

等級 後  遺  障  害 保険金額
第1級

1.両眼が失明したもの

2.咀嚼及び言語の機能を廃したもの

3.両上肢をひじ関節以上で失ったもの

4.両上肢の用を全廃したもの

5.両下肢を膝関節以上で失ったもの

6.両下肢の用を全廃したもの

3000万円

(100%)

第2級

1.1眼が失明し、他眼の視力が0.02以下になったもの

2.両眼の視力が0.02以下になったもの

3.両上肢を手関節以上で失ったもの

4.両下肢を足関節以上で失ったもの

2590万円

(100%)

第3級

1.1眼が失明し、他眼の視力が0.06以下になったもの

2.咀嚼又は言語の機能を廃したもの

3.神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することが できないもの

4.胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができない もの

5.両手の手指の全部を失ったもの

2219万円

(100%)

第4級

1.両眼の視力が0.06以下になったもの

2.咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの

3.両耳の聴力を全く失ったもの

4.1上肢をひじ関節以上で失ったもの

5.1下肢を膝関節以上で失ったもの

6.両手の手指の全部の用を廃したもの

7.両足をリスフラン関節以上で失ったもの

 1889万円

(92%)

第5級

1.1眼が失明し、他眼の視力が0.1以下になったもの

2.神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの

3.胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの

 4.1上肢を手関節以上で失ったもの

5.1下肢を足関節以上で失ったもの

6.1上肢の用を全廃したもの

7.1下肢の用を全廃したもの

8.両足の足指の全部を失なったもの

1574万円

(79%)

 第6級

 1.両眼の視力が0.1以下になったもの

2.咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの

3.両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの

4.1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話し声を解することができない程度のなったもの

5.脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの

6.1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの

7.1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの

8.1手の5の手指又は親指を含み4の手指を失ったもの

 1296万円

(67%)

 第7級

1.1眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になったもの

2.両耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話し声を解することができない程度になったもの

3.1耳の聴力を全く失い、他事の聴力が1メートル以上の距離では普通の話し声を解することができない程度になったもの

4.神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの

5.胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの

6.1手の親指を含み3の手指を失ったもの又は親指以外の4の手指を失ったもの

7.1手の5の手指又はおや指を含み4の手指の用を廃したもの

8.1足をリスフラン関節以上で失ったもの

9.1上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの

10.1下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの

11.両足の足指の全部の用を廃したもの

12.外貌に著しい醜状を残すもの

13.両側の睾丸を失ったもの

 1051万円

(56%)

 第8級

1.1眼が失明し、又は1眼の視力が0.02以下になったもの

2.脊柱に運動障害を残すもの

3.1手のおや指を含み2の手指を失ったもの又はおや指以外の3の手指を失ったもの

4.1手のおや指を含み3の手指の用を廃したもの又はおや指以外の4の手指の用を廃したもの

5.1下肢を5センチメートル以上短縮したもの

6.1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの

7.1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの

8.1上肢に偽関節を残すもの

9.1下肢に偽関節を残すもの

10.1足の足指の全部を失ったもの

 819万円

(45%)

 第9級

1.両眼の視力が0.6以下になったもの

2.1眼の視力が0.06以下になったもの

3.両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの

4.両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

5.鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの

6.咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの

7.両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話し声を解することができない程度のなったもの

8.1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話し声を解することが困難である程度のなったもの

9.1耳の聴力を全く失ったもの

10.神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの

11.胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの

12.1手のおや指又はおや指以外の2の手指を失ったもの

13.1手のおや指を含み2の手指の用を廃したもの又はおや指以外の3の手指の用を廃したもの

14.1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの

15.1足の足指の全部の用を廃したもの

16.外貌に相当程度の醜状を残すもの

17.生殖器に著しい障害を残すもの

 616万円

(35%)

 第10級

1.1眼の視力が0.1以下になったもの

2.正面を見た場合に複視の症状を残すもの

3.咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの

4.14歯以上に歯科補綴を加えたもの

5.両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話し声を解することが困難である程度になったもの

6.1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの

7.1手のおや指又はおや指以外の2の手指の用を廃したもの

8.1下肢を3センチメートル以上短縮したもの

9.1足の第1の足指又は他の4の足指を失ったもの

10.1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの

11.1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの

 461万円

(27%)

 第11級

1.両眼の眼球に著しい調節機能又は運動障害を残すもの

2.両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3.1眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

4.10歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

5.両耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの

6.1耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話し声を解することができない程度になったもの

7.脊柱に変形を残すもの

8.1手のひとさし指、中指又は薬指を失ったもの

9.1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃したもの

10.胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの

 331万円

(20%)

 第12級

1.1眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの

2.1眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

3.7歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

4.1耳の耳殻の大部分を欠損したもの

5.鎖骨、胸骨、ろく骨、肩甲骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの

6.1上肢の3大関節の1関節の機能に障害を残すもの

7.1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの

8.長管骨に変形を残すもの

9.一手の小指を失ったもの

10.1手の人差し指、中指又は薬指の用を廃したもの

11.1足の第2の足指を失ったもの、第2の足指を含み2の足指を失ったもの又は第3の足指以下の3の足指を失ったもの

12.1足の第1の足指又は他の4の足指の用を廃したもの

13.局部に頑固な神経症状を残すもの

14.外貌に醜状を残すもの

 224万円

(14%)

 第13級

1.1眼の視力が0.6以下になったもの

2.正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

3.1眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの

4.両眼のまぶたの一部に欠損を残しまたはまつげはげを残すもの

5.5歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

6.1手の小指の用を廃したもの

7.1手のおや指の指骨の一部を失ったもの

8.1下肢を1センチメートル以上短縮したもの

9.1足の第3の足指以下の1又は2の足指を失ったもの

10.1足の第2の足指の用を廃したもの、第2の足指を含み2の足指の用を廃したもの又は第3の足指以下の3の足指の用を廃したもの

11.胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

 139万円

(9%)

 第14級

1.1眼のまぶたの一部に欠損を残しまたはまつげはげを残すもの

2.3歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

3.1耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの

4.上肢の露出面に手のひらの大きさの醜いあとを残すもの

5.下肢の露出面に手のひらの大きさの醜いあとを残すもの

6.1手のおや指以外の手指の指骨の一部を失ったもの

7.1手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの

8.1足の第3の足指以下の1又は2の足指の用を廃したもの

9.局部に神経症状を残すもの

 75万円

(5%)

備考

1.視力の測定は、万国式視力表による。屈折異常のあるものについては、矯正視力について測定する。

2.手指を失ったものとは、おや指は指節間関節(の途中にある関節のこと)、その他の手指は近位指節間関節以上を失ったものをいう。

3.手指の用を廃したものとは、手指の末節骨(指の骨のうち、最も指の先の部分にある骨)の半分以上を失い、又は中手指節関節もしくは近位指節関節(おや指にあっては、指節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。

4.足指を失ったものとは、その全部を失ったものをいう。

5.足指の用を廃したものとは、第一の足指は末節骨の半分以上、、その他の足指は遠位指節間関節以上を失ったもの又は中足指節関節もしくは近位指節間関節(第一の足指にあっては、指節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。

6.各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって、各等級の後遺障害に相当するものは、当該等級の後遺障害とする。

 

K労働能力喪失率

後遺障害によって、労働能力が低下した割合のことです。通常。後遺障害等級表に記載されている割合を基準にしていますが、被害者の職業、年齢、性別、後遺症の部位、程度、事故前後の稼働状況等を考慮して、後遺障害等級表の喪失率と異なる喪失割合が認定されることもあります。

労働能力喪失率表の数値は、後遺障害等級4級以下に関しては、労働基準法上の身体障害者の各等級の補償日数(別表第二)を10で割った数値を、労働能力喪失率としているそうです。

加害者側の保険会社は、「現実に減収となっていない」等を理由に後遺障害等級に該当する労働能力喪失率より低い労働能力喪失率を適用すべきと主張することもあります。 

 

L外貌醜状

7級12号 外貌に著しい醜状を残すもの
・頭部にあっては、手のひら大(指の部分を含まない)以上の瘢痕又は頭蓋骨の手のひら大 以上の欠損
・顔面部にあっては、鶏卵大以上の瘢痕又は10円銅貨大以上の組織陥没
・頚部にあっては、手のひら大以上の瘢痕
9級11の2 外貌に相当程度の醜状を残すもの
・顔面部の長さ5センチメートル以上の線状痕で、人目につく程度以上のもの
12級14 外貌に醜状を残すもの
・頭部にあっては、鶏卵大以上の瘢痕又は鶏卵大以上の欠損
・顔面部にあっては、10円銅貨以上の瘢痕又は長さ3センチメートル以上の線状痕
・頚部にあっては、鶏卵大以上の瘢痕

醜状とは、瘢痕、線状痕、組織陥没、色素沈着、色素脱出などです。

外貌醜状の後遺障害等級認定申請は創面癒着後6ヶ月より可能になります。抜糸が必要な場合は、抜糸から6ヵ月後になります。

外貌醜状の後遺障害等級に男女差はなくなりました。

 

M歯牙の後遺障害

「歯科補綴を加えたもの」とは、現実に喪失又は著しく欠損(見えている部分の4分の3を失った場合)した歯牙に対する補綴のことをいいます。

喪失した歯数と義歯の歯数が異なる場合は喪失した歯数により等級を認定します。 

乳歯の喪失は基本的に対象となりません。

歯牙の後遺障害診断書は専用の用紙があります。

 

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