あ行

か行

さ行

た行

な行

は行

ま行

や行

ら行

わ行

あ行

アロディニア
通常では疼痛をもたらさない微小刺激が、激痛としてく認識される感覚異常のこと。異痛症とも呼ばれる。
衣服や寝具などが触れたり、風があたるなどの軽微な刺激でも痛みを感じる。
脳が勝手に痛みを感じて起こす症状だといわれている。男性よりも女性に多い症状。

か行

外傷性視神経損傷
閉鎖性頭部外傷によって視神経が損傷されることがあり、これを外傷性視神経損傷といいます。この場合の受傷部位は例外なく眼窩上外側縁です。 

外傷性てんかん(traumatic epilepsy)
てんかんの発症の原因が頭部外傷によるものを、外傷性てんかんといいます。
受傷後1週間以内に発作が起きる場合を早期てんかん、それ以降の場合を晩期てんかんと呼びます。
脳の損傷が激しいほどてんかんのリスクは高まります。

◆Walkerの外傷性てんかんの診断基準

  1. ほっさはまさしくてんかんである。
  2. 受傷前にてんかん発作はなかった。
  3. 外傷は脳損傷を起こすのに十分な程度の強さであった。
  4. てんかん発作の初発が外傷後あまり経過していない時期に起こった。
  5. 他にてんかん発作を起こすような脳や全身疾患を有しない。
  6. てんかんの発作型、脳波所見が脳損傷部位と一致している。

急性硬膜下血腫
①急性硬膜下血腫とは

脳は、頭蓋骨の内部に、外側から、硬膜−くも膜−軟膜と山荘の膜で覆われています。
硬膜下血腫は、頭部への衝撃により、硬膜とくも膜の間に出血し、短時間のうちにゼリー状に固まった血腫を形成し、脳を圧迫します。頭部外傷としては重症に分類されます。
硬膜外血腫の多くは、頭蓋骨骨折を伴いますが、硬膜下血腫は必ずしも骨折を伴いません。
受傷後3日以内に血腫があらわれるものを急性硬膜下血腫、受傷後3週間以上経過してから血腫がたまってくるものを慢性硬膜下血腫といいます。
画像で、血腫の部分が三日月状(又は凸レンズ状)に見える場合が、典型的な急性硬膜下血腫です。

②原因
 頭部外傷による脳挫傷等で傷つけられた脳の表面に存在する小さな動脈や静脈からの出血が原因となります。

③症状
 通常受傷直後から、血腫による圧迫と脳挫傷のために、頭蓋骨の内側の圧力が高まり、深刻な意識障害を起こすことが多い(意識清明は約20%)ようです。激しい頭痛、めまい、嘔吐、悪心、身体の片麻痺なども起こします。

④診断
 診断の確定は通常CTで行われます。
 血腫はCTで白く写ります(高吸収域)。多くは、衝撃を受けた側の反対側に三日月状の血腫が確認できます。

④治療
多くのケースでは手術を要します。血腫が頭蓋内圧亢進を引き起こしている場合は、緊急開頭手術によって血腫を除去し、出血している血管を止血します。日本のガイドラインでは、血腫の厚さが1cm以上を手術の目安にされているそうです。
脳挫傷部を除去するだけではなく、挫滅した脳を除去して脳の減圧を図る手術もあります。

⑤予後
予後は、入院時の意識障害の程度に比例します。急性硬膜下血腫の発現は受傷時に重度の脳損傷を受けたことが原因であり、予後不良のケースも多くなります。脳挫傷を伴う症例の予後は血腫量だけでなく、続発する脳浮腫(脳の腫れ)の程度によって左右されます。麻痺や言語障害、精神障害等の後遺症を残す可能性は高くなります。
急性硬膜下血腫の死亡率は65%、日常生活や社会生活に復帰できた症例はわずか18%だそうです。
いったん機能不全に陥った脳を回復させる有効な治療法はありません。

⑥後遺障害
 多くのケースでは、高次脳機能障害、半身麻痺、言語障害等を残すことが伺われます。

⑦後遺障害等級
高次脳機能障害や麻痺症状の場合は、9級以上の等級が認定されます。 

後頭神経痛
後頭部や耳の後ろが「ビリビリ、キリキリ」と毛穴が逆立つ感じで、発作的に出現する神経の痛みです。
髪の毛を少し触れただけでも痛みを感じる場合もあります。
痛みは、頭皮に感じることが多く深部に感じることはほとんどありません。
左右いずれかのこともありますが、後頭部全体が痛くなることもあります。
一度痛み出すと、数日から数週間痛みは継続します。
近年ではヘルペス感染説が有力ですが、むち打ちの後遺症として発症することもあります。
後頭神経は、頚椎2番(C2),頚椎3番(C3)から走行する神経です。
後頭神経痛には、大後頭神経痛、小後頭神経痛、大耳介神経痛の三種類があり、「国際頭痛分類」では、神経痛のグループに属します。
大後頭神経とは、後頭部の正中よりやや外側を頭頂に向かって走行する神経です。

胸郭出口症候群(TOS)
鎖骨周辺で、腕や手指に行く末梢神経の束が、鎖骨下動脈や静脈と共に圧迫される病気です。
腕を上げる動作で上肢の痺れや肩や腕等の痛みが生じます。
胸郭の出口とは、首筋から腕の付け根付近に位置します。
鎖骨下動脈が圧迫されると、上肢の血行が悪くなって腕は白っぽくなり、鎖骨下静脈が圧迫されると、手・腕は青紫色になります。
薬は、末梢神経障害の治療薬として、ビタミンB1、B12等が効果があるとされます。
重症例では手術が必要で、第1肋骨切除、頸肋切除などを行います。

頸髄症
椎間板の突出等で脊髄が圧迫され、情報が手足に伝わらなくなり、また情報が脳に伝わらなくなる症状です。

血胸(けっきょう)
負傷等で胸腔内に出血した血液が溜まった状態を血胸といいます。
動脈系からの出血は重篤になります。
チェストチューブという管を胸腔内に挿入し、溜まっている血液を抜きます(胸腔ドレナージ)。少量の出血の場合は自然に吸収されるのを待ちます。
胸腔内に空気と血液が溜まった場合は血気胸といいます。

腱板断裂
腱板とは、肩甲骨から上腕骨頭を掴むように付着している四つの筋肉(棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋)や腱のことです。若年令では強度も柔軟性も富んでいますが、年齢とともに強度も柔軟性も低下し、弱い外力でも断裂を起こすことがあります。
オートバイなどで走行中に転倒して肩を打撲した場合に腱板断裂をおこすことがあります。
腱板断裂をおこすと、腕を上げる途中や上げた腕を下ろす途中で痛みを発し、力が入らないのが特徴です。
腱板はレントゲン画像には写りませんので、超音波検査やMRI撮影による画像診断が必要です。
治療は保存的治療(鎮痛剤の服用やヒアルロン酸の注射、リハビリ)と症状が軽快しない場合には手術(鏡視下法が一般的です)があります。

後十字靭帯損傷(こうじゅうじじんたいそんしょう)
後十字靭帯(PCL:posterior cruiciate ligament)は膝関節の後方に位置する太い靭帯です。膝の真ん中後ろで前十字靭帯と交差しています。脛骨が大腿骨に対して後ろにずれてしまうのを防ぎます。
後十字靭帯損傷は、主に膝が前面から強打された場合に起こるもので、交通事故のほか、転倒、強打などがその原因として挙げられます。交通事故では膝をダッシュボードで打ち付けて発症することが多いです。
後十字靭帯を損傷すると、膝の痛みが出現し曲げられなくなり、関節内血腫をきたすことが多く、下腿が後ろにシフトしてしまいます。特に階段下りでの膝の傷みや動き始めの痛みが続きます。
靭帯損傷の程度及び合併損傷(半月板損傷や軟骨損傷)の有無を調べる必要がありますので、MRI検査は必須です。
治療方法は保存療法と手術療法の2種類。
軽度の場合であればPCL断裂の際には、膝関節の影響も著明に進行することはないと考えられており、手術療法ではなく保存療法を基本として治療が行われます。早期より可動域及び筋力低下を防ぐリハビリテーションが大事です。
前十字靭帯(ACL)や内外側の靭帯と一緒にPCLが損傷した場合には(複合靭帯損傷)ほぼ手術療法で治療が行われます。断裂した靭帯を同時に、または数回に分けて再建が行われます。再建材料には膝関節屈筋腱や膝蓋腱が用いられます。術後は慎重かつ十分なリハビリテーションが必要になります。個人差がありますのでそれぞれの筋力に応じたトレーニングを行いながら復帰を目指します。

さ行
三角靭帯断裂
三角靭帯は、足関節の内側にあり、主に、足首の外返し(外反)を防いでいます。内果(内くるぶし)から放射線状に下方に向かい、三角形を呈するため、その名前があります。靭帯が切れて連続性が立たれると関節がぐらつくことになります。

尺骨神経麻痺
手指の感覚を支配する神経は、正中神経、尺骨神経、撓骨神経の3本です。
尺骨神経のはたらきは、手首の屈曲(正中神経と共同で行います)、小指と薬指の屈曲、親指を人差し指の根元にぴったりつける運動(内転)、親指以外の4本の指を外に開いたり、閉じたりする運動の筋肉を支配しています。
尺骨神経麻痺は肘の内部を通る肘部管という管の中を通っている尺骨神経に何らかの圧迫を原因として起こる神経障害です。圧迫を受けやすい部位は2箇所あり、その一つは肘関節部で、肘部管症候群と呼ばれます。次に多い圧迫部位は小指側の手のひらで、ギオン管症候群と呼ばれます。
尺骨神経麻痺の原因に挙げられるのは、骨折や脱臼、打撲などの外傷によって起こった肘関節や手首の変形があります。
尺骨神経が傷害されると、巧緻運動障害(細かい動きが上手くできない)が生じ、薬・小指が鉤爪変形(鷲手変形)し、小指球筋、骨間筋が萎縮します。
両手の母指と示指で紙を挟み、反対方向に引っ張ったとき、母指の第一関節が曲がれば(フローマンサイン)陽性です。親指と人差し指の付け根の筋肉が萎縮し、親指に力が入りにくくなるのです。確定診断には、筋電図検査、MRI検査などが必要に応じて行われます。
神経を圧迫している箇所を指や道具で叩くことで指先に感覚異常が生じるかどうかを見るのはティネル徴候テストです。
筋肉が萎縮すると治りにくいので、早めの手術が必要になります。手術には神経開放術や神経前方移動などがあります。

頭蓋骨骨折
頭蓋骨骨折とは、その名のとおり頭の骨が折れることです。
頭蓋骨は四肢骨や骨盤とは異なり、重力の支持や運動機能に関与していません。そのため、損傷が閉鎖性の線状骨折のみであれば、骨折そのものは臨床的な意義はなく、治療の必要はなく、自然に治るものです。
頭蓋骨が骨折するということは、相当な外力が加わったことであり、頭蓋骨骨折によって動脈と静脈が傷つくと、脳組織を取り巻く空間に出血します。
頭蓋骨骨折は、骨折する部位により頭蓋円蓋部骨折と頭蓋底骨折の2つに分けられ、前者はさらに線状骨折、陥没骨折、粉砕骨折に分けられます。
頭蓋骨骨折の多くは手術を必要としませんが、頭蓋骨陥没骨折は、修復手術を施されるケースが多いです。

■頭蓋骨(とうがいこつ)骨折の種類
 ①線状骨折
 頭部に強い打撲が加わることにより頭蓋骨に線状のひびが入った骨折のことです。頭蓋内の損傷の有無の確認が急がれます。頭蓋底骨折はほとんどが線状骨折といわれています。単純X線で骨折線は黒い糸状、あるいは筋状に認められます。頭蓋骨線状骨折自体は、通常自然に治ります。
症状として、骨折部位に打撲による疼痛、腫脹が見られます。
受傷当日は経過観察のために入院が必要です。受傷直後は頭部CTに異常が出なくても、まれに頭蓋内出血が遅れて発生することがあるからです。
 ②陥没骨折
 陥没骨折は骨折部位への直接の衝撃で、頭蓋骨が内側に陥没した骨折です。頭蓋骨のすぐ内側には髄膜に包まれた脳があるため、脳の損傷や圧迫が問題となります。
 ③星状骨折(粉砕骨折)

頭蓋底骨折
頭蓋底とは、頭蓋骨の底面のことで、厚みがばらばらで、でこぼこしており多くの孔が開き、視神経、嗅神経、脳神経、血管等が通っています。
頭蓋帝に外力が加わると、屈曲した線状の骨折が発生します。
頭蓋底骨折の問題点として、主に髄液漏(ずいえきろう)と脳神経麻痺の2つがあります。
髄液漏とは、 頭蓋底骨折を起こすと頭蓋内にある透明でさらさらした脳脊髄液がもれ出てくる状態です。出てくるのは耳の穴か鼻の穴で、髄液漏では頭蓋内に細菌が入って髄膜炎を起こす危険があります。頭蓋内感染を予防するために早期より抗生剤を投与、脳神経障害を抑えるためにステロイド薬の投与が行われます。
頭蓋底の孔の多くには、脳から出て顔面や内臓に至る脳神経が通っています。この孔に骨折が及ぶと、脳神経を傷つけて、脳神経麻痺をきたすことがあります。
頭蓋底骨折の最大の問題点は、この傷病名が見逃されることが多いことです。
脳脊髄液漏では出血を伴っているのは危険な徴候です。
目のまわりが黒くなる「パンダの目」徴候や、耳の後ろの生え際が黒くなる「バトルサイン」は、頭蓋底骨折を疑う徴候とされています。
X線写真や頭部CTでは骨折の診断が難しいことが多く、髄液漏があれば頭蓋底骨折と診断されます。
脳神経麻痺の予後は、損傷を受けた脳神経の種類により異なります。

頭蓋内出血
様々なきっかけで、頭蓋内出血を起こすことがあります。重篤な状態です。脳内出血、脳室出血、くも膜下出血、等です。

正中(せいちゅう)神経麻痺
正中神経は前腕の中を通る大きな神経の一つで、肘の前面から前腕のほぼ中心を通り、手首で主根管内を通って親指側に分岐しています。
正中神経のはたらきは、前腕の回内(内側に回す動き)、手首の屈曲、手指の屈曲、親指を手のひらと垂直に立てる運動、親指と小指をつける運動などです。
正中神経は手にとって最も重要な神経で、正中神経の障害は、鋭敏な感覚と巧緻性を要求される手にとって致命的なダメージになります。
手根幹内で正中神経の圧迫が起きれば主根幹症候群と呼ばれます。
正中神経麻痺の主な症状は、母〜中指・環指橈側の感覚障害と母指球筋の麻痺です。
正中神経麻痺は、開放創や挫傷、骨折などの外傷が原因の一つになり、早期の手術が必要です。
原因が明らかでないものや症状が軽度のものは、保存的療法が行われます。局所の安静、装具での固定、消炎鎮痛剤などの薬剤内服、運動療法などです。
診断には、ティネルサイン、ファーレンテスト、筋電図検査神経伝導速度検査などがあります。
・ティネルサイン:神経傷害部を指や道具で叩くと、その支配領域に痛みが発生します。
・ファーレンテスト:胸の前で1分程度両手の甲を合わせます。指先の痺れが増してくると手根幹症候群が疑われます。
後遺障害としては、関節の可動域制限や神経症状などが該当します。

●正中神経麻痺(日本整形外科学会)

遷延性意識障害(せんえんせいいしきしょうがい)
交通事故などを原因とする頭部外傷等によって、昏睡状態に陥り、意思疎通が完全に喪失した病状を言います。いわゆる植物状態です。
患者は脳幹が機能しているため生命を維持できます。
一方脳死は生命維持に必要な脳幹機能が停止している状態を指します。脳死の場合は、自発呼吸が回復するのはまれです。
下記の条件をすべて満たすものが遷延性意識障害にあたるとされています。
①自力で移動できない
②自力で食物摂取ができない
③尿糞が失禁状態にある
④眼で物の動きを追ってもそれが何であるか認識できない
⑤「手を握れ」「口を開けろ」などの簡単な命令には応じることはあっても、それ以上の意思の疎通は不可能
⑥声は出しても意味のある発語ができない
以上の状態が3ヶ月以上継続している。
遷延性意識障害の後遺障害等級は、通常、1級1号が認定されます。
遷延性意識障害の患者は、感染症にかかりやすく一般的に長生きをすることがないといわれています。

遷延治癒骨折
骨癒合プロセスが遅れてはいるが停止していない状態。儀関節となる危険性もはらんでいる。

前十字靭帯(ACL)損傷
前十字靭帯は大腿骨の後方から脛骨の前方をつないで、膝関節がずれないように支えている靭帯です。前十字靭帯を損傷したままで生活を続けると、半月板や軟骨等傷つけます。
前十字靭帯は、丈夫にできており簡単には損傷しませんが。靭帯は弾力性に乏しく、繊維はほとんど伸びないので、強い外力がかかると切れるしかないわけです。
前十字靭帯は損傷したままにしていても、元の長さに戻ったり、断裂箇所がくっつくことはありません。
交通事故においては、バイクの転倒や衝突等で前十字靭帯を損傷する場合が多いです。
前十字靭帯の損傷は、断裂だけでなく、靭帯が伸びた状態も含みます。
前十字靭帯が断裂した場合、、時間経過とともに膝が大きく腫れ上がります。
受傷直後に歩き出すと膝の不安定性に気づきます。
膝を負傷した場合は自分で動こうとせずに、救助を待ってください。
受傷直後は膝の患部をでアイシングします。
膝の診断は、経験豊富な医師でなければ誤診の可能性が高くなります。膝の怪我については、膝の専門医に診察をしてもらってください。
膝の専門医にかかると、簡単な手技テストで、前十字靭帯の異常を判断することができます。
関節液に出血があると、高い確率で膝の靭帯が損傷しています。
手技テストで前十字靭帯の損傷が疑われる場合は、MRIで膝を撮影します。
MRI画像には、靭帯、軟骨等も映るので、より正確な診断が可能です。
半月板の損傷がMRIで判明すると関節鏡による手術を行うことがあります。
関節鏡手術は、多くの場合、半身麻酔で行われますので、手術中にモニターを見ていれば、前十字靭帯が切れているかどうか等を自分の眼で確認できます。
手術に自信のない医師は、保存療法に終始するかもしれません。手術はきわめて高度な技術を必要としますので、膝関節外来が設置され、膝の専門医がいる医大系の総合病院を選択したほうがいいでしょう。
膝の内側靭帯や足首の靭帯は固定すれば自然にくっつく機能がありますが、前十字靭帯は自然にはくっつきません。関節内の靭帯は復元力がないのです。
前十字靭帯の再建手術を受けずに、切れたままにすることもあります。
特にスポーツをしないとか、仕事や年齢の関係で長期間のリハビリが困難な方は、再建手術をせずに、筋力トレーニングと安全な膝の使い方の習得だけで対処する場合があります。
再建手術は、自己組織(人口靭帯を使用する場合もあります)を移植する方法です。
手術に要する時間は、1時間〜1時間半くらいです。
手術のための入院は、1〜2週間です。
リハビリは経験豊富な医師や理学療法士の指示に従って、6ヶ月〜1年続けることが大切です
冬時期は膝は冷えやすいので、サポーターなどで保温するように心がけることです。
十字靭帯再建手術をしたからといってそれで終わりではなく、リハビリ、保温や運動後のアイシングなどのケアを継続することが大切なことです。
衰えやすい筋肉に中周波を当てることで筋肉を収縮させて衰えを防ぐ方法を採用する病院が最近は多くなりました。
後遺障害の立証には、ストレスXP撮影が有効です。

双極性障害
著しく気分が高揚する「躁」の症状と、気分が沈む「うつ」の症状という正反対の症状を繰り返すこころの病です。以前は、「躁うつ病」と呼ばれていました。「うつ病」は、「うつ」の症状のみ現れます。
激しい躁状態とうつ状態を繰り返す双極Ⅰ型と、軽い躁状態とうつ状態を繰り返す双極Ⅱ型があります。Ⅰ型は10代後半〜20代前半が発症のピークになっています。
双極Ⅰ型の場合、社会的信用や財産、職を失ったり、家庭を破壊したりする状態になることもあります。
双極性障害の原因は解明されていませんが、「うつ」から始まるケースが多いそうです。
双極性障害は、治療法や対処法が比較的整っている病気で、薬でコントロールすれば、普通に生活を送ることが可能です。見逃されやすい病気なので、早期発見するためには、本人や家族が病気の正しい知識を持つことが大切です。

た行

中心性脊髄損傷
脊髄は脳からの電気信号を末梢組織に伝える役割を果たします。脊髄の中心に近づくほど上肢に分布する神経の繊維が通っているため、中心部が衝撃によって障害を受ける中心性脊髄損傷では上肢に麻痺などの症状が出ます。神経根症と見分けがつきにくいです。
交通事故などの外傷による脊髄の損傷の場合には、脊髄の外側が傷ついてしまいますが、むち打ちなど、脊髄の内側や中心部分を損傷した状態です。
手の痺れや麻痺、激しい痛みなど、知覚障害を中心とした症状が慢性的に続きます。
外傷がなく、脱臼や骨折などの症状がない場合には、発見が遅れてしまうことが多いようです。

肘部管症候群(ちゅうぶかんしょうこうぐん)
小指側の感覚を支配している尺骨神経が肘の内側にある肘部管というトンネル内で圧迫されて発生する神経麻痺です。
肘をよく使う男性に発症しやすく、利き腕側に起こりやすいようです。
小指と薬指の麻痺や筋力低下が進行すると、小指と薬指の変形が起きます。
筋力低下が進行すると、手術後も回復が難しくなりますので、早期の治療が大切です。
肘部管症候群は、頚椎の障害によって発症したり、肘の骨折による肘の変形によって後に発症することもあります。
知覚神経伝達速度を測定して、前腕部での尺骨神経の速度が上腕部での尺骨神経の速度が低下していた場合、肘部管症候群と診断されます。

腸間膜リンパ節炎
虫垂がある辺りの腸管リンパ節が細菌の感染などによって炎症を起こすものです。
リンパ節炎が悪化すると、化膿することもあります。
発熱、腹痛、嘔吐など、急性虫垂炎と同じような症状が現れるため鑑別が困難とされていました。
高周波ハーモニック装置の登場による超音波検査により、虫垂とその周辺組織が明瞭に識別できるようになったことで、手術が優先される急性虫垂炎と保存治療がよいとされる腸間膜リンパ節炎との混同が解消されました。

椎間板ヘルニア
事故の衝撃で椎間板がずれてしまう症状で、首の場合が頚椎椎間板ヘルニア、腰の場合を腰椎椎間板ヘルニアといいます。
自賠責損害調査事務所は、交通事故でヘルニアを発症することはないという考えが強いようです。
椎間板の髄核突出(ヘルニア)はMRIの画像で確認ができますが、突出した髄核が神経を圧迫しているかどうかが重要なポイントになります。
ヘルニアが画像上で神経を圧迫していることが判明したり、神経学的検査の結果で異常が証明できれば、後遺障害が認められます。

橈骨(とうこつ)神経麻痺
橈骨神経は正中・尺骨神経と並び、腕に走る大きな神経の一つで、肘関節の伸縮、手首や指の伸展、手首の回外(そとにまわす動き)を支配し、上腕、前腕、手の背側の大部分の知覚を司っている神経です。
橈骨神経麻痺の症状は、手首に力が入らなくなり、手首がたれてしまい(下垂手)、痺れ感と感覚の鈍さが親指と人差し指の間にある水かき部に起こります。
麻痺の状態が長く続くと、筋肉の萎縮が起こり、腕の筋肉がやせ細ります。
橈骨神経麻痺は、上腕骨外果骨折、肩関節の脱臼などを原因として発症し、障害を受けやすい神経だといわれています。

は行

肥厚性瘢痕
外傷、熱傷、手術による縫合創などを修復するために線維組織が過剰に生産され、赤みを伴って隆起(いわゆるミミズ腫れ)した瘢痕が、長期にわたり残存する状態です。
肥厚性瘢痕は長い時間をかけて自然に縮小し、退色しますが、ケロイドは徐々に拡大し続け、自然に治ることはほとんどありません。

PTSD

複合性局所疼痛症候群(CRPS:Complex regional pain syndrrome
 手足の外傷(軽微な場合も含む)や手術後に、激しい痛みが慢性的に続く原因不明の病気です。

 Ⅰ型 神経損傷のない組織損傷に関連するCRPS。
 Ⅱ型 神経も巻き込んだ損傷に関連するCRPS。

や行

腰椎分離
脊椎の一部が分離して断絶した状態です。
スポーツをを通じて、腰の曲げ伸ばしや回旋運動を繰り返している若者に発症することが多いようです。疲労骨折と考えられます。
交通事故では発生しません。
素因減額の対象とされています。
腰椎分離症のために椎体が前方にずれた状態をすべり症といいます。

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